井上靖「氷壁」の舞台となった新穂高温泉
「魚津は古川駅からバスで栃尾に出た。栃尾から3時間歩いて、
蒲田川に沿った山間の一軒家である新穂高温泉に到着したのは
十一日の暮方だった。川べりに湧いている温泉に体を浸し、
その晩はすぐ床にはいった。泊り客は魚津以外誰もいなかった。」
井上靖「氷壁」より
「氷壁」は穂高で山仲間を失ってしまった主人公が、その死の真相を追う物語です。
主人公が前穂高に入山すべく到着した新穂高温泉の「一軒家」の宿が、
現在の「中崎山荘」なのです。
当地には北アルプスの絶景を自慢にした露天風呂を持つ宿が多く点在するほか、
河原に岩を並べただけのダイナミックに自然を満喫出来るものなどがあります。
井上は北海道生まれではあるが静岡県湯ケ島の祖母のもとで育ちました。
小さくして温泉地には愛着があったようです。
40歳の時「闘牛」で芥川賞を受賞してからは
作家活動に専念するようになりました。
後に中国訪問日本文学代表団の一員として訪中してからは、
中国をはじめ諸国へ精力的に旅行し、様々な歴史小説を執筆するようになりました。
芥川賞作家井上靖が描いた新穂高温泉。
主人公の足跡を追って旅をするのもいいかもしれません。
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